ブルーマウンテンコーヒーの特徴は?産地や歴史、フレーバーについて解説

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ブルーマウンテンはコーヒー豆の数ある種類のひとつで、ハワイ コナ、キリマンジャロと並んで”世界三大コーヒー”の1つに数えられています。

名前は聞いたことがあっても、具体的にどのようなコーヒーなのかよくわからないという人もいるのではないでしょうか?

今回は”コーヒーの王様”とも呼ばれるブルーマウンテンをテーマに、産地・歴史やフレーバーの特徴、等級ごとの違いなどを詳しく解説します。

 

ブルーマウンテンコーヒーの産地(国)はどこ?

ブルーマウンテンコーヒーは、ジャマイカのブルーマウンテンエリアで生産されるコーヒー豆です。

ブルーマウンテンエリアとは、ジャマイカの東西に広がるブルーマウンテン山脈の限られた地域のことで、標高800~1,200mの指定されたエリア内を言います。

ブルーマウンテンの基準はジャマイカ政府によって法的に厳しくルール化されていて、ブルーマウンテンエリアで採れたコーヒー豆だけがブルーマウンテンを名乗ることを許されています。

ブルーマウンテンエリアは昼夜の寒暖差が激しく、この気候がコーヒー豆の生育に非常に良い影響をもたらすことから、上質なコーヒー栽培が可能なのです。

 

ブルーマウンテンコーヒーの歴史や名前の由来

ブルーマウンテンコーヒーの名前は、産地であるブルーマウンテン山脈に由来します。

ブルーマウンテンの山は青く見えると言われていて、それが山の名前の元となっています。

なお、山が青いのはコーヒーの木に含まれる成分が日光を反射させ、それが青く見えるためです。

青い山から採れるコーヒーという意味をもつブルーマウンテンは、育つ環境や様子をよく表した名前だと言えます。

そんなブルーマウンテンコーヒーの歴史は、18世紀に当時のジャマイカ総督がフランス領の島からジャマイカにコーヒーの苗木を持ち込んだことが始まりです。

コーヒー栽培が盛んに行われるようになりましたが、一時は社会情勢の影響による労働力不足などで生産量が激減。

しかし現在はジャマイカ政府の積極的な推進・保護などが実を結び、ブルーマウンテンを含むコーヒー栽培はジャマイカの重要な産業になっています。

 

ブルーマウンテンコーヒーの価格相場は?

ブルーマウンテンコーヒーの価格相場は豆100gあたり2,000~3,000円ほどで、ほかのコーヒー豆と比べるとやや高価です。

もちろん種類や品質によってコーヒー豆の価格は異なります。

コーヒー全体で見ると、ブラジル・コロンビア・タンザニア・エチオピアなどのコーヒー豆は、100gの相場として数百円から1,000円くらいの価格帯が主流です。

この相場から考えると、ブルーマウンテンコーヒーの高級感がよくわかるでしょう。

 

ブルーマウンテンはなぜ高い?

ブルーマウンテンの価格の高さの理由としては、

・希少性が高いこと

・厳しい気候条件や品質管理による栽培

といったことが挙げられます。

先述の通り、ブルーマウンテンは特定のエリアでしか生産されません。

生産量が限られることから希少性が高まり、価格も上がりやすいのです。

また商品として輸入されるまで、さまざまな手をかけられています。

ブルーマウンテンエリアは、冷涼で霧が濃く、乾季・雨季が存在する環境です。

昼夜の寒暖差は8℃以上にもなります。

これらの気候の特徴はすべてコーヒー豆の生育に良いものですが、1つでも崩れるとコーヒーの品質に悪影響を与えかねません。

例えば、雨季が長くなり降水量が増え過ぎると、ブルーマウンテンにとってダメージです。

コーヒーの実が完熟したら丁寧に手摘みで収穫。

果肉の除去や脱穀などの精製を経て、さらに手作業で豆のサイズごとに選別されます。

なお、香りや味の確認として官能検査も実施されます。

こうして気候や品質管理に細心の注意を払いながら栽培されるため、上質な商品として価格も上がるのです。

 

ブルーマウンテンコーヒーが人気の理由

ブルーマウンテンコーヒーは世界中にファンを持つ人気のコーヒーです。

先にふれた通り、希少性や品質の良さから価値の高いコーヒーと認識され、それがブランディングに成功していることも人気の要因でしょう。

「キリマンジャロ」「ハワイコナ」と並び、世界三大コーヒーに挙げられるほど、多くのコーヒー好きに愛される種類なのです。

そしてこのブルーマウンテンコーヒーのもつ風味が、とりわけ日本人からの大きな人気を集めています。

 

ブルーマウンテンの人気が日本だけって本当?

ブルーマウンテンの人気は日本に限定されているわけではありません。

しかし、世界の中で最もブルーマウンテン人気が高いのは日本だと考えられます。

なぜなら、ブルーマウンテンの輸出先はなんと約8割が日本だからです(参考:駐日ジャマイカ大使館

ブルーマウンテンの風味はコーヒーの中ではあっさりした部類にカテゴリできます。

このクセのない風味が日本人の味覚に合致すると言われています。

実際、欧米でのブルーマウンテン人気は日本ほどではなく、知名度も日本国内の方が圧倒的です。

欧米ではよりクセの強い味わいのコーヒーが好まれる傾向にあり、繊細なバランスが特徴のブルーマウンテンは少し物足りないと感じる人が多いようです。

 

ブルーマウンテンコーヒーのフレーバー(味や香り)の特徴とは?

ここからは、ブルーマウンテンのフレーバーについてもう少し詳しく見ていきます。

コーヒー栽培に適したブルーマウンテンエリアの気候が育む風味は、その要素すべてが非常に絶妙であることから、”黄金のバランス”とも呼ばれます。

 

香りの特徴

ブルーマウンテンの香りは上品で、強いクセはありません。

さっぱりとしていながら芳醇、フローラルな香りも含まれます。

その穏やかさから、コーヒーのもつ香ばしさを感じやすいことも特徴です。

 

味の特徴

ブルーマウンテンの味でまずはっきり感じられるのは、やわらかな甘みです。

あっさりとしつつも、キレの良いコクがあります。

また酸味と苦味も少しずつ含まれ、そのバランスが絶妙です。

総じてまろやかな味わいになっていて、幅広い人達に親しまれやすい王道的なフレーバーと言えます。

 

ブルーマウンテンコーヒーの種類(等級)

ブルーマウンテンはその品質によって、次のような種類に等級分けされます。

①ブルーマウンテンNo.1

②ブルーマウンテンNo.2

③ブルーマウンテンNo.3

④ブルーマウンテンビーベリー

栽培と同じく格付け基準も非常に厳格で、No.1が最も上質です。

格付けにおいて重視されるのは”豆のサイズ”と”欠点豆混入率”で、豆のサイズが大きいもの、欠点豆が少ないものほどグレードが上がります。

 

①ブルーマウンテンNo.1

ブルーマウンテンにおける最高ランクのグレードです。

豆の大きさを表すスクリーンサイズが、6.8~7.2mm(スクリーンサイズの番号で表すと#17から#18の間)のもの。

また、欠点豆混入率が3%未満であることも条件です。

ブルーマウンテンNo. 1についてもっと詳しく読む>>

 

②ブルーマウンテンNo.2

No.1に続くグレードです。

No.1と異なるのはスクリーンサイズで、6.4~6.8mm(#16から#17の間)が基準です。

なお欠点豆混入率はNo.1と同様に3%未満と決まっています。

 

③ブルーマウンテンNo.3

ブルーマウンテンでは3番目の等級です。

スクリーンサイズは6.0~6.4mm(#15から#16の間)、欠点豆混入率3%未満が格付け基準です。

 

④ブルーマウンテンピーベリー

スクリーンサイズは問わず、丸豆という基準をクリアしているブルーマウンテンはピーベリーに分類されます。

コーヒーは基本的に2つ1組で実がなりますが、単独で実をつけることもあり、これが丸豆(ピーベリー)と呼ばれます。

丸豆は通常のコーヒーと異なる風味をもつことも特徴です。

ブルーマウンテンピーベリーもほかのグレードより香り・酸味が強めの傾向にあります。

 

ブルーマウンテンコーヒーの特徴についてまとめ

ブルーマウンテンコーヒーは希少性や品質の高さ、バランスの良い風味など、さまざまな要素によってその価値を認められています。

コーヒーの中では高級品ではありますが、とりわけ日本ではポピュラーな種類なので、コーヒー好きなら1度じっくり試してみたいところです。

厳格な品質管理によって育まれた珠玉のコーヒー。

実際に体験したら、その味わい深さに今までよりもっとコーヒーについて知りたくなることでしょう。